商標の更新? ちょっと待って!
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商標の更新手続き=商標の見直し
日本の商標権の権利期間は10年間(分割納付の場合は、5年×2回)ですが、10年も経過していますと、貴社の事業に変化がありませんか?
昨今の事業業態の変化から、長年同じ事業を続けることは容易ではなく、色々な分野に事業を拡大しながら成長を続けている企業様も多いのではないでしょうか?
以下の日本政策金融公庫総合研究所の調査によると、従来商品のみではなく、新事業や新商品へ展開し、売上を伸ばしていることがわかります。
業種別に見た新事業展開の状況
10年前と現在の商品の売上高
引用:中小企業による「新事業戦略」の展開 実態と課題 日本政策金融公庫総合研究所
そういった場合には、従来保有してきた商標権をただ更新をするのではなく、新たに追加された事業や変化した事業に対して、その商標権は有効かどうか?必ずご一考ください。
仮に従来の商標権が新たな事業をカバーしていない場合は追加出願し権利化することが望ましいですが、基本的には同一商標で単一区分の案件を多数保有するより、まとめて管理していくことがコスト削減に繋がります。
そのため、更新手続きを行わず、新規に出願することをお奨めする場合もございます。
自社で管理をしている商標でも、今一度更新前に権利の内容を確認してください。
外国商標の更新⇒マドプロ国際商標登録
外国での商標権を多数保有している企業様も上記と同じことが言えますが、更に複数国で出願し権利化されている場合、10年以上も前ですと、直接出願で権利化されていることが多いと思います。
この場合、各国で更新手続きをすると、国内外代理人費用と公費でかなり高額になるパターンが多いです。しかも、そのタイミングがバラバラなので、気づいたらすごいコストがかかっている、といったことも。
そのため、同一商標で複数国で権利化している場合は、同一商標の一番最初の更新期限の半年位前に各国での使用状況を踏まえ、マドプロ出願で再権利化していくことも一考です。
各国の案件に対する国内外代理人費用が大幅に減ることで、大幅なコスト削減につながります。
大手国際特許事務所さんや売り上げ重視の事務所さんは、あまり教えたがらない、このコスト削減方法、活用しない手はないと思います。
商標更新時チェックシート
商標権の更新時にはこのチェックシートを実施してみてください。
質問 | 〇 | ✖ | △ |
1. 自社登録商標と、同一または類似(似たような)名称を広告などでみかけたことがある | |||
2. 自社登録商標をインターネットで検索してみると、同一または類似(似たような)名称が検索結果にあった | |||
3. 自社ホームページ上で、自社登録商標を略したり、変更して使うことがある ex.登録商標「コスモスター」→HP上 コススタのお買い得情報 |
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4. 商標を使用している事業内容が登録時よりも拡大した | |||
5. (商標登録後、3年以上経過している方へ)自社商標を3年以上使用していない | |||
6. 自社登録商標を使用した証拠を日付と使用事実を立証できる形式で保管していない ex.パンフレット制作時の納品書や請求書 |
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7. 商標の変更、追加を考えている ex.登録商標「コスモスター」 変更希望 「コスモスターリング」「コスモムーン」 |
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8. 他社が使っている気になる商標がある 登録済みか調べてほしい | |||
9. 自社の登録商標を誰かに売りたい | |||
10. 商品・サービスについて、将来的にも競合他社にまねされないような新たな戦略的ネーミングやロゴを作成したい |
まとめ
◆従来保有してきた商標権をただ更新をするのではなく、新たに追加された事業や変化した事業に対して、その商標権は有効かどうか?
◆ 同一商標で複数国で権利化している場合は、同一商標の一番最初の更新期限の半年位前に各国での使用状況を踏まえ、マドプロ出願で再権利化していくことを検討
◆商標更新時チェックシートを実行し、〇が多い場合は専門家に相談してみる